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「何なに?」
興味津々げに突っ込んで来た。
「いや、私達付き合うことになったんですよー」
加山さんが惚気口調で、秋沢さんに説明した。この五日間の間にそうなってしまったらしい。経緯は、加山さんが落ち込みながらこの商業施設近くのカフェで、混雑の中、ボーっとしていたそうだ。そんなとき、昼食の休憩に入った村田さんがそのカフェへやってきて、話が弾んだという。全く、どうしてこの子は驚倒することばかりしてくれるのだろう。それにしても最近は眼球が飛び出そうなことばかり起こる。秋沢さんはあまり驚かない様子だった。
「へー、そうだったんだ。おめでとう」
と、関心するように言ったと思えば「開店前だから」と、クールに元の位置に戻って行った。あまり興味はないようだ。
「私は来月から足立区の商業施設の店舗のほうに、勤務になるから」
高田さんは気を取り直し、私達に伝えた。今日から村田さんのほうにもレディースのほうの仕事を少し教えるそうだ。
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