アパレルメーカーへ面接

16/32
前へ
/335ページ
次へ
 言われてみて、ハッとする。そうだ。発信はSNSを通してしなければならない。アパレルショップに雇われてるインフルエンサーもそうだ。 「いえ、持っていません……」  それはうかつだった。一番大事なことを忘れていた。今まで自分が投稿することに躊躇していたため、観覧ばかりしていた。けれどもそれではダメだ。 「では、早速作って頂きたいと思います」  女性社員のほうがチェンジするように、語り始める。 「まず、ショップ店員から初めて、SNSを投稿して頂いて、フォロワーが五百人になるようにしてください!」 (ご、五百人!)  瞠目している私を目の前に、彼女は説明を続けた。 「はい、まずは『ナノインフルエンサー』を目指して頂きたい。あなたを推してくれる人を沢山作って下さい」
/335ページ

最初のコメントを投稿しよう!

65人が本棚に入れています
本棚に追加