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「正宏、子供たちと短時間でそこまでの信頼関係を結んだのか、そうなると父さんの出番だな」
おじさんも掃除、洗濯、料理が出来る、兄貴も出来るんだぞ。
三人で対決をしようおちびちゃん、おじさんの家は広いんだ。
「いいんですか、父さん」
「当たり前だ」
子供たちに、二階の部屋を使わせるとバタバタと走りまわってうるさいだろうから、二階の部屋は父さんと正宏で使おう。
丁度三部屋空いている、一部屋は母さんとの思い出の部屋だから父さんの許可なく立ち入りは禁止です。
「五人で暮らそう正宏、そのかわり司法試験も一発合格で頼むな、知り合いに自慢が出来るし、いざとなったら、父さんも正宏も剣道の有段者だから、それぞれの部屋に木刀を置いておけば子供たちを警護できるしな」
神明は声には出さなかったが、一般の施設に子供たちを預けたら、まだ謎が多い組織から子供たちを守ることは出来ない、そう踏んでいたのだあった。
「父さん、賊が家に侵入するときに一階の玄関を使ったら子供たちを守れませんよ」
「そうだねうっかりしてた、父さんは今まで道り二階を希望する」
「分かりました、僕もいままで道り一階にします」
「子供たちには、それぞれ好きな部屋を使ってもらおう」
神明は家に帰るとすぐに、素振り用の鉄が仕込まれてる木刀を一本正宏に渡した。
有事にはこの木刀で戦えと言うことだろう。
その日はくるなと祈った正宏だった。
子供たち三人は、正宏の部屋が良いらしく押し掛けてきた。
神明が、父さんも正宏の部屋が良いと言い出し、正宏をからかった。
張積めていた緊張感がほぐれた瞬間だった。
「家族になったね」
「父さん」
「なんだい、ひばりちゃん晩御飯は正宏が釣り上げた鯖を焼くって言ってたよ」
「違うの、明日から小学校に行ってもいいの」
「そうだよ、正宏から聞いたんだね、私立の小学校に行くんだよ」
大学院までエスカレーター式だぞ、各国の大使館で働いている人たちの子供たちが通う学校なので、防犯がしっかりしているんだ。
「バスで送迎してくれるんだぞ」
「やったー、嬉しいけど優とのぞみのお世話はどうするの」
父さんと正宏か鍛練に行く道場の師範代で、長刀の全国大会で優勝している花屋のお姉さんがお世話してくれることになったよ。
「とても強いんだ、念のため防弾チョッキも着ているんだよ、カッコいいでしょう」
未だ謎多き組織相手なので、外出している際は神明も正宏も防弾チョッキを着て警戒を怠ることのない
ようにしている。
正宏にはジェラルミンの三段警棒を護身用に持たせている。
スタンガンより警棒の方が正宏には似合っていた。
正宏はトンファーも上手に使えるが、目立ってしまうので三段警棒にしている。
神明はブルースのファンだ。
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