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 これが悠人が通常の生活をしていたなら、それが女子高校生といえども単なる「肉親の裸」にしか思えなかったかもしれないが。悠人は姉の姿をこれほど近距離で見るのすら久しぶりであり、そしてこれほどまでに「発育」しているとは想像もしていなかった。つまり思春期に入ったばかりの悠人にとっては、これ以上ないほどに性的興奮を覚えさせるものだったのだ。  しかしそれは、ほんの数秒の出来事で。全裸になった美月はタオルを持って、すぐに浴室に入ってしまった。洗い場の天井裏には穴を開けてないので、これ以上姉を見続けることは出来ない。悠人は浴室から響いて来る水音を聞きながら、慎重に物入れ部屋まで戻った。  天井裏から物入れ部屋に上がった悠人は、自室に戻るまでの時間も惜しく、今しがた目に焼き付けた姉の全裸を思い出しながら、その場で自慰行為を始めた。それまで水着画像や想像をメインの「おかず」として自慰行為をしたことはあったが、初めて間近に見た女性の裸は悠人をすこぶる興奮させていて、あっという間に射精まで達した。  その後しばらく、悠人は快感の余韻に浸っていたが。やがて、自分が「次にすべき行動」を思いついた。脱衣所に開けた穴からでは、数秒しか見られない。浴室から出た後なら、タオルで身体を拭くなど入る時よりも時間は長くなるだろうが、それでも数分だろう。ならば、浴室の天井に穴を開ければ。恐らく「女性の裸」を、もっともっと長い時間、見ていることが出来るはず……!  そして悠人は早速次の日から、目的を果たすための行動を始めた。浴室の天井にはいわゆる「点検孔」が作られていて、その部分は容易に取り外し出来るように、他の天井より薄くなっていた。穴を開けるなら、この部分だ。悠人は浴室から気付かれにくくするために、点検孔の隅にキリで穴を開け。そこから浴室全体が見渡せるかどうかを確かめた。  そして最初に開けた穴からでは真下の「洗い場」しか見えないことに気付き、バスタブの方も見えるような位置にも穴を開けた。穴を除く時の体勢も天井に負担のかからぬような形を考え、悠人はようやく満足し、物入れ部屋に戻った。
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