偽物

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キョウと色んなお話をした。昔の話と今の話、二人で笑い合った。最初は大丈夫だったかなとか心配したけどそんなことなかった。 た。 そろそろ日が落ちてきた。村近く所では明かりが少ないからあんまりキョウを待たせることはできない。最後に伝えなくっちゃ、 「今日はありがとうな、ユリ」 「ううん。私こそ久しぶり話せてよかった。また会えて安心した」 「僕も安心したよ… なぁ、ひとつ、聞いてもいいか?」 「え?うん」 「お前、本当にユリか?」 「え…」 バレた どうして だって、安心したって言ってたしうまくやったと、、、 「変だと思ったんだ。関わりのなかった村にわざわざ寄りたいとか、僕の顔色伺いながら聞いてくるし、そりゃあ疑うよ」 「…っ」 そうだった。キョウは勘の鋭い子だってことを忘れてた。 「ユリは…いや、本物のユリはどこ行ったんだ」 「…。死んだ」 「っ…! そうか…」 「バレなかったらもう会わないと伝えるつもりで会いにきた。ごめんだまして」 「…疑い始めてからそう思ってたよ、 なぁ…お前は誰なんだ」 「わ…わからない…わたしはユリ 他にどう生きていいのか選べなかった」 「お前は悪さをするためじゃないんだろうな」 「うん」 「…そうか、わかった。帰る」 「ねぇ、キョウ」 「来んな、好きだった奴が偽物だったなんて、気味が悪い」 キョウは悲しみと怒りが混じった表情して、私を置いて帰った。 ユリ…わたし、これでよかったの…? ユリのペンダントを持って胸にそっと近づけた。 苦しかった。
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