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すぐに偵察機から画像が送られた。
なんと軌道上にサスタナブルがあった。
サスタナブルは飛行船から宇宙船に進化していた。
この画像を目にして、誰もが声もなく、立ちすくんだ。
宝海は呟いた。
「追いかけて来たんだ」
彼はサスタナブルの画像に背を向けて、再び後方の星々を映すモニターの画面を眺めた。
(これらの光は地球の一万年前の姿だ。今はどうなっているのかはわからない。一万年後の地球の姿を知ろうにも光が、この惑星に届いていないのだから、ここからじゃ知りようがないんだっ! そのあいだに人間を滅ぼしたのか、それとも奴隷化したのか、とにかく、サスタナブルは恒星間航行用の宇宙船に改良されて、創造主を追ってきたんだ……まるで子供が親を慕うような無邪気さで……終わらせるには創造主、すなわち人間がいなくなるしかない! だけど……)
彼は身を震わせながら、その場にうずくまった。
了
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