1.ボイスな出会い

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「…………………………、」 !? しかし。 予定は未定で終わった今。 転ばなかった私の身体は、何かに支えられて、今も膝を少し付いただけで尻も丸見えにならずにいる。 「――大丈夫?」 「!?」 支えたその腕。 視界に入った明るい髪色。 キャップが外れて、露わになったその顔立ちは………。 私のトキだけでなく、その場にいた全ての人間のトキを止めていた。 (モノホンの王子様……っ) 出てくる単語がいちいち昭和。 だけど人間、本当に驚くと、奇想天外な感想が飛び出るもんだ。 「う、嘘だろ、起きた!?」 「マジで!?」 「――、」 後ろの二人が一番驚いている。 (この人たち、グルじゃなかったのか……!?) 「あれ? 寝てた? 俺」 「!」 そう言って、周囲を見渡すマイペースな彼。 「もう起きられる?」と訊ねられて、私は飛ぶように立ち上がった。
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