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 獣のような声をあげ、涙を溢れさせながら『もう許して』と懇願する君を、どうにも離してやれない。 「やらっ、んっ····もっ、無理らって····んああっ」 「まだイけるでしょ。だってホラ、抜いたら物欲しそうにヒクついてるよ」  何度も抜き差しを繰り返し弄ぶ。こんなにも高揚するのは久しぶりだ。 「先生····はぁ····んっ、まだイかない? 」 「まだまだ、君が善がり狂ってくれるまでは」 「も····ひぁっ、じ、充分だろっ!?」  教え子をここまで執拗に虐めてしまうのには理由(わけ)がある。  僕達は生徒と教師だから。禁断の交合いだから。これが最後かもしれない。明日にでも、引き離されてしまうかもしれないのだから。  僕達は、()()()()関係なのだ。  どうしようもない焦燥感から、君を離してやれない。そんな僕を、君もきっと(わか)っているのだろう。  どんなに酷くしても、決して本気で拒んではこない。それがこの恋の煩慮の必定とでも言おうか。
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