白い手

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白い手

バリバリバリ!! 空間を引裂くような音がする。 近くに落ちたに違いない。 ますます雨風は強くなる。 すると突然、目の前の木の蓋がカタカタと揺れたかと思うと、何かに押し上げられたように吹き飛んだ。 何事かと思い、目だけはそこから離さずにいた。 手が、、、 白い手が、、 井戸らしき穴の中から覗く。 ぎょっとした。 だが怖すぎて動くことができない。 もう1つ手が出てきた。 怖すぎて目が離せなくなっていた。 中から一糸まとわぬ背の高い男が出てきた。 長い黒髪であったが、骨格は男性だ。 出てきた途端、砂利の上に転がり落ちた。
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