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ジャッジ
「会場では、ほどよく受けていたが視聴者のジャッジはどうか?」
「運命を決めるのは視聴者のみんなだ。さァジャッジだ!」
MC陣がカメラ目線で指を差した。
ステージに設置されたモニターのカウントがグングン上昇していった。
「おおォッ。芸人ラッパーのジョーダンを抜くか?」
観客の注目も集まった。かなり際どい争いだ。
「ぬううゥ……」魔王もモニターを睨んだ。
会場も手拍子をして盛り上がっていった。
「タイムアァーーーーップッ」
MCがコールした。
モニターには一位のジョーダンにつぐカウントを表示した。惜しくも二位だ。
「ぬううゥ……」魔王は悔しそうに歯ぎしりをした。
ビーナスは無言でそっぽを向いたままだ。
「おおォ、惜しい。まァ、予選は今のところ二位通過ですね」
岡田が愛想笑いを浮かべた。
「ふぅん……」しかし魔王は不満顔だ。
「では、魔王&ビーナスでした。サンキュー」
真田も促すように手で示した。
こうして魔王&ビーナスのこの日の予選は幕を閉じた。
だがのちに、魔王が勝手に雷鳴などの特殊効果を使ったことでクレームがつき違反行為として失格になった。
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