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「ごほん。では改めて、今後の作戦をお伝えします。くれぐれも自己判断で軽率な真似をなさらないよう、お願いしますよ」  圧のある言葉に僕はうんうんと高速で頷く。藍沢さんの期待に応えるため、そして自分自身のため、次の作戦こそは完璧に遂行せねばなるまい。 「まずは今日から1週間、お相手さんと毎日連絡を取ってください」 「まっ、毎日ですか?」 「1週間経ったら、今度は2週間一切連絡しないようにしてください。1週間連絡、2週間放置。その3週間のサイクルを計4回繰り返しましょう」 「あの、いったいそれに何の意味が?」 「あなたが気にすることではありません! とにかく実践しなさい! いいですか、2週間は何があっても絶対連絡してはいけませんよ。お相手から連絡があってもです。よろしいですね!?」 「は、はいぃっ!」  もはや作戦の意図さえ教えてくれなかったが、こうなってはもうその道40年の力を信じるしかない。  店を出た僕はすぐに松本さんにLINEを送る。仕事関係以外で連絡するは初めてで緊張するけど、今日から1週間毎日これを続けなければならない。  すぐに既読のついたケータイをポケットに突っ込み、とりあえず3週間、藍沢さんを信じて頑張ろうと思った。
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