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「―出張の件ははるさんや椿さんに話しておくんだぞ。何しろ長期で家を開ける事になるんだ、色々不便なこともあるだろう。それと、新しい弁護士のメイヤー氏には週明けにでも来てもらおうと思ってる」
「し、週明けに、ですか?」
驚いて聞き返した廉二に、浩平は事も無げに言った。
「本人から、仕事の引き継ぎを済ませたいからなるだけ早くの出社を希望されてな。こちらとしても叶ったりだ」
「は、はあ…」
「―あと、挨拶の場にはお前も顔を出すようにな」
浩平はそう言うと、表座敷からやおら立ち上がり襖を開けると、奥にいたはるに人力を呼ぶよう声をかけた。
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