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運命の日
僕は何回も死んで、何回もこの日の未明に戻る。
なぜだ。なぜだろうか。僕は死に続けなければいけないのだろうか。
僕はまた、駅のホームに立っていた。
そこにミカが近づいて来た。
ミカはまた僕の手を取り、プレゼントを乗せる。ソウダが近づいて来る。
僕はまた、ソウタに殺されるのだろうと思った。ソウタが殺人犯になってしまうのなら僕はいっそ…。
僕はホームの黄色い点字ブロックを超えた。体が仰向けに斜めになっていく。
ホームの硬いコンクリートを蹴った。
ミカと少し遠くにいるソウタは呆然と僕の姿を眺めていた。
プレゼントの小さな箱はホームに落ちる。電車の音が近づいた。
空は曇っていた。ぼんやりとした光が僕に注ぐ。少しだけ蒸し暑い。
以前より鮮明に鮮明に。周りのすべてが僕に祝福をしているようだ。
いつか、終わることができるなら。この繰り返す死に、終止符を打てることを願って。
僕は
僕は自分を殺した。
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