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それから何日も経った。
だが、僕が死にそうになることはなかった。
そして、あれから予知夢を見ることはなくなった。
ユイも時間を戻すことはできなくなったらしい。以前一度、楽しみにしていたアイスを落としてしまったときに使ったらしいが、今日は高級なアイスを落として、「兄ちゃん、どうしよう。」なんて焦っていた。
ユウタは、いつもと変わらなかった。だって僕とユイ以外は何も起こっていないことになっているから。
ミカには次の日にプレゼントをもらった。
それをユウタに話すと、
「悔しいし、羨ましい!けど、正々堂々勝負しような!」
なんて少し恥ずかしそうに言っていた。
何を勝負するのだろうと思っていたが、その言葉でユウタは卑怯なことはしないと確信した。
今日は快晴だ。
久しぶりに外に出てみようか。気持ちの良い風が吹く。
なんだ、最近晴れが多いと思ったら、梅雨が明けていたようだ。
「薄曇に、傘を差す。」 終
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