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運命の日
とうとう来たこの日。
僕は誰に殺されるのだろうか。気になって僕はいつものように学校の帰り、電車を待ってホームに立っていた。
後ろを気にしながら、何もせず、ただただ立っていた。
その時声をかけられた。それはミカだった。
「アキト君今帰り?」
僕はミカに殺されるのだろうかと思った。でもミカにそんな様子はなかったので、口論にでもなるか、それとも違う人物なのかと考えていた。
僕は返事をすると、ミカは僕の手を掴んだ。このままホームに落とされる可能性もあると思った。驚いていると彼女は
「はいコレ。」
と言って、僕の手に小さな箱を乗せた。それはプレゼントだった。僕は自分の誕生日が近いことを思い出した。
彼女にお礼を言うと、彼女は手を掴んだまま、もじもじしていた。
その時だった。
ドンッ
僕は横から押された。僕とミカの手は離れた。
確実に手で、敵意を持って押されるのがわかった。
どうしてもその人物が知りたかった僕の目には、一人の人物が映った。
ソウタだった。
焦った様子のソウタが僕を見ている。隣のミカも、呆然と僕を見ていた。
プレゼントの小さな箱が宙を舞っていた。電車の音が近づく。
きっとソウタにはわけがあったんだ。わざとじゃなかったかもしれない。でも、僕のせいで犯罪者になるんだ。バグを修正しただけで。
僕のせいで。そんなのは嫌だ。できるなら、今日をやり直したい。
僕は死んだ。ソウタに、殺されて。
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