運命の日

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学校の帰り、僕はまた駅のホームにいた。だが前と違ってホームのベンチに座っていた。これなら殺される心配もないと思った。 それは駅のホームではなかった。 僕は最寄り駅へ無事に着くと、歩いて帰ろうとした。 僕が横断歩道を渡っていた。その時だった。 僕の横に大きなトラックが近づく。僕には金属がキラキラと夕日に反射している様子しか見えなかった。 それは一瞬だった。 体が吹っ飛んで、地面に叩きつけられた。頭の中がぐわんぐわんと回った。 僕はまた死んだ。 また時間が戻り、午前0時だった。 それから僕は何回も何回も死んだ。線路に飛び出した子供を助けて死に、通り魔にさされて死に、交通事故にはたくさん遭った。何回も。 何回も、何回も、何回も、何回も死んだ。
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