銀花姫 7

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銀花姫 7

雪を抱きたい。 雪だけが欲しい。 欲しい、欲しい、欲しい、欲しい・・・。 キスして、舐めて、突っ込んで、喉がかれるまで喘がせて、涙が止まらなくなる瞳が見たくて、快楽に歪んで堕ちていく顔が、見たくて。 オレのことだけ見て欲しい。 オレのことだけ感じて欲しい。 オレのことだけ考えて欲しい。 オレのことだけ好きになって欲しい。 結局オレは、中坊の時から一ミリも成長していない。 考えていること、要求すること、欲しがるもの、懇願すること、執着するもの、壊したいもの。 好きで好きで堪らないもの。 雪への気持ちが『友達』とも『幼馴染』とも『家族』とも違うと。 『恋』だということに気がついたあの時から、何も変わっていない。 雪のことを考えながら自慰していた時から、三十歳になったいい大人になっても、何も変わってはいなかった。 雪の笑顔にドキドキしたり、雪に避けられて哀しかったり、雪の声を聞いて嬉しくなったり、雪がオレ意外と話してるだけで嫉妬したり、雪がどこにいるのか把握してないと不安になったり、雪に嫌われたくなくていきなり距離を取ったり・・・。 オレは頭が良くないから、アホみたいな行動ばかりして、雪を遠ざけて。 それでも雪が好きで、自分から距離をとってるのに雪が欲しくて、そばにいてくれない雪に腹が立ったり、雪に近づく輩(やから)全員呪ったり。 昔から、ずっとずっと今も変わらない。 こんなアホに惚れられて、こんなクズに惚れて。 ごめん、雪。 わかっていて、十分すぎるくらいわかっていて、それでも、それでも。 誰にも渡さない。 オレだけのものだ。 オレ以上に雪を好きになるヤツはいない。 これだけは自信がある。 世界で一番、オレが雪を好き。 世界の誰よりもオレが雪を愛してる。 ご両親よりも、友達なんかよりも、オレが一番雪を理解している。 ベースはオレなんかよりうまい人なんか腐るほどいるし、オレより顔が整っているヤツも頭いいヤツも性格いいヤツも健康なヤツも、いっぱいいっぱいいる。 でも、雪のことをアホみたいに好きなのは。 オレだけ。 絶対に、オレだけ。 雪の真っ白な体を、ゆっくりと撫ぜる。 脂肪が全くついていない肋骨の浮いたお腹を舌でなぞって、脇腹に指を滑らせたら、雪が少しだけ体をひねって含み笑いを漏らした。 くすぐったいんだな・・・昔から、脇腹弱いんだよな・・・。 脇腹の下の方の腰から太ももにかけてをオレの無骨な手で撫ぜると、雪が何かに反応して逃げるように足を上げて、オレの胸を押しのけようとする。 もちろんそんなことではめげないオレは、雪の細い綺麗な足を掴んで、ぐいっと左右に大きく開かせた。雪が一生懸命隠していた秘部を晒してあげて、小さいけれどもしっかり勃ちあがってるものを、そっと掴んで少し先端をいじる。 「やぁ・・・猛・・・待って!」 「待たねーよ」 「やだ・・・」 雪が腰を捻(ひね)って、必死でオレの胸を押し返して、どうにかしてオレから逃げようと頑張る。 オレは雪のを弄りながら、そっと額にキスをして、浮かんでいる小さな汗つぶを舐めて、呟いた。 「・・・オレがどんだけ待ったと思ってんだよ?」 「ふぇ?」 「生まれた時からずっと、ずっと・・・待ち続けた。もう待ちたくない」 「生まれた・・・時から・・・?」 雪がオレの胸から手を離すと、恐る恐る細い腕を伸ばして、オレの頬に指を這わせて、挟むようにして固定すると、ゆっくりとオレの顔を更に引き寄せる。 オレの顔と雪の顔が、キスができる距離まで近づいて、呼吸が止まる。思わず雪の下半身を離すとオレは雪の手を掴んでいた。
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