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寺門亮二の油断
ナイフを使って一人一人確実に倒していった。俺はできるだけ狙われないように敵の影に隠れるようにした。
これだけの人数をまとめて相手にするのは馬鹿のすることだ。人数が減ったところで弱った敵を倒せばいい。
しばらくして敵の数がかなり減った。場内アナウンスから残り三名だと聞こえてきた。
そんな時に薙刀を持ち果敢に立ち向かう一人の女性の姿があった。俺はそれを見て、ようやく会えたと思った。目的の片山がそこにいた。
リーチの長い薙刀を持って敵が近づく前に倒していた。接近戦になると筋力の差が顕著に出る。うまい戦い方だと思った。
俺は片山が他の敵を相手にしている時に背後に回り込んで背中を刺そうとした。片山が俺に振り返り、何かがふんわりと宙を舞うと俺は目眩と呼吸困難に襲われた。
その場に跪き呻いた。身体の感覚がない。呼吸をすることが苦しい。片山が地面に蹲っている俺に薙刀を振り下ろした。
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