554人が本棚に入れています
本棚に追加
プロローグ
「先生、模試で1位取れたら、私の初めて、貰って!!」
「ハッ!!」
14歳だった私は、家庭教師をしてくれていた大学1年の彼に盲目になるくらい、激愛していた。
「先生、見て見て、満点1位!!とったから、抱いて」
「抱けるかって。俺の教え方が上手かったからとれただけだ!!」
「嘘つき!!」
「……約束に承諾はしてなかったし」
ご褒美のために、寝る間を惜しみ、学校の休み時間や通学時間もひたすら勉強した、バカな私。
一方的な催促だったけど、初めての人が先生がよくて、頑張った。
「じゃあさ、私の彼氏になって!?」
「……」
「偏差値20から85だよ!!凄くない?」
最難関の中高一貫女子校に入ったのに、オタ活にハマって全く勉強しなくて、テストオール0点だった私は、先生に恋して、1ヶ月でオール満点とれるようになった。
「……マセガキ。仕方ない、家庭教師してる時だけ、年齢相当の彼氏役やってやる!!」
「役じゃない、彼氏!!年齢相当って最近の中学生、早熟なんだならね!!ね、キ、キスして!!」
目を瞑り、唇を突き出す。
「……おでこじゃない!!くちびる!!」
おでこに触れるだけのキスをした先生に、頬を膨らませ、怒る。
「初っ端から口にキスするやつは遊び人だ。ピュア路線でいく」
照れ臭そうに顔を赤めて呟いた先生の表情が、忘れられない。
最初のコメントを投稿しよう!