プロローグ

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プロローグ

「先生、模試で1位取れたら、私の初めて、貰って!!」 「ハッ!!」 14歳だった私は、家庭教師をしてくれていた大学1年の彼に盲目になるくらい、激愛していた。 「先生、見て見て、満点1位!!とったから、抱いて」 「抱けるかって。俺の教え方が上手かったからとれただけだ!!」 「嘘つき!!」 「……約束に承諾はしてなかったし」 ご褒美のために、寝る間を惜しみ、学校の休み時間や通学時間もひたすら勉強した、バカな私。 一方的な催促だったけど、初めての人が先生がよくて、頑張った。 「じゃあさ、私の彼氏になって!?」 「……」 「偏差値20から85だよ!!凄くない?」 最難関の中高一貫女子校に入ったのに、オタ活にハマって全く勉強しなくて、テストオール0点だった私は、先生に恋して、1ヶ月でオール満点とれるようになった。 「……マセガキ。仕方ない、家庭教師してる時だけ、年齢相当の彼氏役やってやる!!」 「役じゃない、彼氏!!年齢相当って最近の中学生、早熟なんだならね!!ね、キ、キスして!!」 目を瞑り、唇を突き出す。 「……おでこじゃない!!くちびる!!」 おでこに触れるだけのキスをした先生に、頬を膨らませ、怒る。 「初っ端から口にキスするやつは遊び人だ。ピュア路線でいく」 照れ臭そうに顔を赤めて呟いた先生の表情が、忘れられない。
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