第4話

1/1
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ

第4話

田代 「黒川社長、ココって……いわゆる政界財界の大物が利用すると言われている料亭ですよね。一体どんな御人に会うんですか?」 黒川社長 「ああ、小学校の時の同級生だよ、男のクセに泣き虫でね、水野君という……まあ、その後は家業を継いで水野エネルギー コーポレーションを大きくした男だね。」 田代 「水野エネルギーコーポレーション会長、水野孝久さんですか?凄いですね、大物ですよ。」 少し遅れて水野が入ってくる。 黒川 「タカ坊!久しぶり。元気してた?イヤだわ少し太ったんじゃないの?金が有るからって美味しい物ばかり食べてるんじゃ無いの。大体、当時から君は意志薄弱で、すぐ誘惑に乗るタイプ…………。」 水野会長 「タエちゃん、変わらんね、そのファッションも言いぐさもさ、君の前では立つ瀬がないよ、ハハハ………。 それから田代さんだっけ?タエちゃんが世話に成ってる営業のサラブレッドだと称される……?」 田代 「いえ、ふつつか物でございます、今日は勉強させていただこうと……宜しくお願いいたします。」 黒川 「まあ田代君には何でも勉強かな?タカ坊、最近は泣いて無いの?」 水野 「ハハハ、タエちゃんに掛かっちゃあ男ミズノも子供みたいなモンだね。 田代君、このオバサンは若い頃には相当暴れてるからね、それが実って会社を建てたらしいんだけどね。」 黒川 「暴れただなんて、人聞きが悪いじゃない。私は正々堂々ビジネスをやってきただけなのにさ……。」 水野 「ビジネスねえ……やられたら倍返しでヤクザの所へも殴り込みに行ってたもんね。笑」 黒川 「あらヤダ、殴り込みだなんて……それも正々堂々ビジネスをやっただけだわ!田代君、このオジサンの言う事を信じちゃダメよ、相当話を盛ってるから。」 水野 「田代君、武器を持ったり暴力を使う訳じゃないんだけど、それ以外は何でもアリだからね、このオバサン。どこの世界に1億円持って話しに行く人がいるかね?どんなカネかも怪しいよね。笑」 黒川 「だから…違うんだって……。笑」
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!