雷鳴

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雷鳴

 ポツ、ポツ…。  その真っ黒い空から、まるで涙の様な雨粒が落ちて来た。 「もう、最悪。雨も降ってくるし、行こ! お茶でも飲んでく?」 「え? ああ」  二人が、高架下に降りようとしたその時。  ピカッ 「な、なに!?」  薄暗闇が一瞬、まるで真夏の昼間の様に明るくなった。  そして次の瞬間。  ドオオオオオオオオオオオオーン!!!!!  まるで直下型地震が襲ったかのような衝撃が二人を襲った。 「きゃあっ」 「だ、大丈夫か!」  地面を揺るがすかの様な地響きが、大都会新宿の駅前を襲った。  
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