1.素敵な人

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「ねぇ、キスして・・」 私は、空川さんの首に両腕を絡めた。 「どんなキス?」 「深くて・・甘いキス」 「そんなことしたら、キスだけじゃ済まない」 「最初からそのつもりでしょ?」 私たちは、お互いの顔を見合わせて微笑む。 「美月は分かってるんだろ? 俺が甘えてるってこと」 「ん・・」 空川さんがキスしながら、私に問いかける。 もう、身体の中心がきゅん・・と疼くのだ。 「もっと・・・・して」 「いいよ」 あえて『そうしたい』『そうしてほしい』と口にする。 お互いにそれを受け入れ、受け入れられていくことが、私たちにとって『甘える』という行為だった。 時に意識的に、時に無意識に。 「・・・・っ・・・・ぁ・・」 「美月、声、聞きたい」 「あぁ・・・・ふ・・んん・・・・」 「キスは俺だけに求めて。この声も、他の男には聞かせないで・・」 「ん・・あっ、ぁ・・」 「まだ・・平気?」 「もう・・・・つながり・・たい」 「・・俺も・・・・いい?」 準備を整えた空川さんが、ゆっくりと私に入ってきた。
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