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佐々木を連れた怜央等四人は人里離れた
とある山奥に車を停めた。
車から蹴り落される佐々木。
怜央が、佐々木の髪の毛を掴むと
耳元で言った。
「ここは、街灯も何にもないし、
叫んでも、わめいても誰も来ないよ、
試しに叫んでみる?」
「俺をどうする気だ?」と怯える佐々木。
「さあ~ね~二度と兄貴たちに近づくな。
街から出て行け!」と怜央が言った。
「わ・わかった。言う通りにする」
と佐々木が言った。
佐々木の言葉を聞いた怜央が笑い出した。
「馬鹿じゃないの? 奉遷会 若頭を
二度も襲ってさ、このまま無事で
いられると本気で思ってるの?」
「嘘ついたのか? 俺をどうする気だ」
「けじめだよ。け・じ・め」
と怜央が言った。
怯える佐々木。
「俺を殺すのか? 何でもする。
殺さないでくれ」と懇願する佐々木。
それを見た怜央、
ゆっくりと佐々木に近づくと
目の前にしゃがみ込む。
「ごめんね、
俺は、兄貴とは違って優しくないんだ」
と言うと怜央が立ちあがった。
童顔で、ホスト系の怜央の面影はなく、
怜央の瞳の奥には冷酷・残酷・冷淡さが
見え隠れする。
冷ややかな瞳で佐々木を見つめた。
「あんた、これで終わりだ」
と言うと新谷、三浦に向かって一言、
「やれ」と言った。
「ぎゃあ……」
佐々木の断末魔の叫びが山奥に響き渡った。
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