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何だったのだ。達郎は不思議だと思っていた。なにが言いたいのかわからない妻の話は達郎の考えも意味が分からないのだという自覚はあった。
意味が分からないということは、達郎の話も彼女にとって意味がわからないものなのだろう。
でもいつかはわかりあえるのだろう。この世の中の人々はわかりあえるのだ。達郎と妻に限らず認め合えるのだ。達郎はすでに妻を理解しているつもりであった。でも妻は彼をどう思っているのかは知らない。
それでも彼は妻に感謝しているのであった。
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