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明るみになる(2023.09.04記)
正しくは「明るみに出る」だそうです。
他の方の書かれているいくつかの考察も読み漁ってみたのですが、「明るみになる」でもいいじゃないかと言っている人はいませんでした。
接尾語の「─み」をつけて名詞化している形容詞はいろいろあり、その形容詞と組み合わせて使う、定型の言い方というものが結構あります。
深みにはまる。
弱みを見せる。
高みに上りつめる。
おそらく明るみに出る、というのもその一つなのだと思います。
ですが、私はおはなしの中で「明るみになる」を使っています。
誤用でも、日常の中でしゃべる人がいるという感覚なので、登場人物にしゃべらせるとき「明るみに出る」だと固い。でも「明らかになる」だとなんかニュアンスが違う、という感じで……。
誤用ですがあえて使っています、という註釈はつけていませんので、うっかり学生さんとかが読んで間違えて覚えると罪だなあ……なんて思います。
直した方がよいんだろうなあ……。
「明るみになる」が誤用である根拠として、接尾語の「─み」には「~な場所」というニュアンスがあるので、「悪事が明るみに出る」は明るい場所に悪事がさらけ出されるので意味が通るけど、「悪事が明るみになる」だと悪事が明るい場所そのものになるということになるので意味が通らない、という解説を見ました。
つまり「悪事」が場所ではないから意味が通らないってことですね。
個人的には、間違いであるということそのものは認めるとしても、誤用と考える根拠としてはちょっと弱いな、と感じています。
「彼の行った悪事は彼の弱みになった。」という一文を例に取ると、悪事=場所でも別にいいんじゃないか、なんて思ったりもします。
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