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プロローグ
カタカタカタカタカタ
「こんゲーム面白いかね~」
スマホの画面には『らぶすとっ♡』の文字。
うちは今日も部屋で推しを眺めていた。
「あ~やっぱかっこよかねぇ」
えへへ、今日の限定10連ガチャで見事推しを引き当てたんだ。
「あ、そうや。地味子ちゃんに報告せんば」
一旦メッセージアプリを開く。
『地味子ちゃん、うちやっと推しが出たっさー!』
すぐに既読がつく。
『え、おめでとう! 私はまだ推しの福地君が出ないんだけど・・・』
えっ
『・・・なんかごめん』
罪悪感だわ・・・
『いいの! そういえば、そっちの天気ってどうー? 長崎に住んでるんだよね?』
『涼しゅうてよか感じ!』
今も風が吹いてるわ。
『そっかぁ じゃあ私もう一回ガチャ回してくるわ。福地出たら知らせるね!』
『おっけい』
再びうちは『らぶすとっ♡』に戻る。うちの名前は未世。従姉妹の地味子ちゃんに教えてもらってこのゲームを始めた。
そんなうちの推しは・・・
「清水翔太!! 名前も顔も全部がイケメンやわ」
ヒロインの兄、清水翔太。攻略キャラとしては出ないが準レギュラーくらいの立ち位置。勉強も運動も出来ることから、女子たちから盛大に人気らしい。この前の人気キャラランキングでも6位という好成績を残している。
「 うちもヒロインに転生出来たらな~ 」
うちの将来の夢は『清水翔太と結婚すること』。
その夢の為なら、いくらでもお金は出せる。いくらでも努力できる。
「はぁぁ・・・ねっむ」
今日のガチャが楽しみすぎて、全然寝れなかったんだった。
クマ、酷いかも。
ということで、一旦眠りにつくことにした。
ーーー
次の日の朝。
(なんか気持ち悪かね)
耳がいつもと違う。グワングワンしてるっていうか・・・
「いいか、美優。来週は縁談だ。何のために行くかわかってるよな?」
前の座席からかな・・・? 話し声が聞こえる。
「はい。縁談の相手は、白石煌さんでしたよね?」
しらいし、きら・・・
ん?
「白石煌!?」
もしかして『らぶすとっ♡』の・・・!
「おい、美生。うるさいぞ」
美生・・・?
もしかしたらうちは鐵財閥姉妹の妹、鐵 美生に転生したのかもしれない。
(縁談んシーン・・・確かあったな)
結構序盤の方だ。
そして今は北海道から東京に移動で飛行機乗ってるから気持ち悪いってことね。
つまり!!
( うちは清水翔太に会える! かもしれない!! )
よし。
これが本当に夢じゃなかったら。いや、夢でもいい。
「絶対に彼氏にしてやるわぁぁ!」
「美生、うるさい」
「はい、すんません」
鐵 美生、『清水翔太を彼氏にする』目標に頑張りたいと思いますっ
ーーー
作者ののっぺです!
こちら☆記念の小説でっす(もともと書こうとは思ってたよ)。
溺愛?系が大好物なのでなるべく書けるよう頑張りまーす!
ちなみに長崎弁です。エセです、ごめんね
『ゲーム素人のぶりっ子女子が乙女ゲーに転生しました♡』を見てからじゃないとちょっとよく分かんないかもです!
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