パーティーにて

3/9

12人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
リョウ様は、そう言う(叫ぶ?)と、新しく料理が追加されているテーブルの方へ走って行って…派手に転んだ。 私は大丈夫か心配になってリョウ様の元に駆け寄ろうとしたが。 「大丈夫ですか?」 「うーん…イタタタ…。うん!大丈夫!キミの名前は?」 「アカネと申します。この手に掴まって下さい」 女性貴族に助けられているのを見て、(後、2人が何となく良い雰囲気だったので♡)やめておいた。 後は、ミュゼ様…ミュゼ様…。 居た! ミュゼ様の姿は王立美術館の自画像でしか見た事無かったけど、そこは流石、画家。 容貌を見ただけで、あの方だと直ぐに解った。 私は人なみを縫うようにミュゼ様らしき女性の元へ向かう。 歳は私と同じくらいか。 愛らしい顔立ちに、何処か意志の強さを感じさせる瞳をしているのが近づくにつれて見てとれた。 「王立美術館に所属されてる画家のミュゼ様、ですね?」 目の前まで来た時、私はそう尋ねた。 「そうだけど…貴女は?」 ミュゼ様が私に問う。 私は自己紹介をしていなかった事を思い出した。 「ご無礼を失礼しました。私、モロハシ家の長女、カスミと申します。実は、ミュゼ様が、ご所持の天上の雫に興味がありまして…」 天上の雫、という単語に。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加