第三彼氏K君・AB型

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第三彼氏K君・AB型

 第三彼氏はK君、AB型です。AB型と言えば『変人・天才』などと言われますが、K君の場合はどうでしょうか。    K君は、専門学校の同級生で同い年でした。卒業間際にメンタルの調子を崩して倒れた私を、ずっと気にかけてくれていて、たまに呑みに誘ったりしてくれるいい人でした。  G君と別れて一、二年してから、K君とお付き合いを始めました。  K君は、なかなか面白い顔をしているのですが、よくよく見れば愛嬌がある。何よりも真面目で硬派な感じだった。 「俺は身持ちが堅いから風俗なんか行かないんだ!」  と、胸を張って宣言する童貞君でした。ここまで堂々と宣言されてしまうと、むしろ清々しいですね。  K君は、私がTシャツを汚しても怒らないで「こんなもん洗えば落ちるんだよ!」で済ませてくれたし、大抵の事は笑って済ませる豪快な感じのメンタルの持ち主でした。  ただ、K君は私に一つだけ約束をさせました。 「自傷行為・自殺行為、つまり、無雲が無雲を傷付ける行為を一度でもしたら別れる」  私は、「死にたい」という口癖も封じる事になりました。  この頃の私は、段々と薬が増えて行っていた段階で、K君に数年前話を聞きましたら、「あの頃の無雲さんは年々おかしくなってったよね」と言われました。  そんな、年々おかしくなってい私を支え、励まし、隣に居て守ってくれていたのがK君です。
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