2年目

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2年目

秋の収穫祭が終わり、季節は冬が来て、そして春になった。 秋の収穫祭の翌日に成人式があったけど、僕は新成人ではないので参加していない。 だから、成人式は何をしていたのか僕は知らない。 僕は冬の間に誕生日が来て、11歳になっていたようだ。 『クエスト 「畑に栄養を与えろ」 が発生しました』 冬の間は見かけなかったクエストさんは、春になって冬眠から目覚めたらしい。 と言うか、僕に冬の間の記憶が無いけど、僕の頭は大丈夫なのかと心配になる。 農家のおじさんの畑に行くと、農家のおじさんは畑仕事の準備をしている。 「おはようございます」と挨拶すると、おじさんは片手を上げて返事をした。 今日の仕事は、木の灰と砕いて粉にした魔物の骨を混ぜた物を畑に撒いて耕すのだと農家のおじさんが言っていた。 僕が粉を撒いて、おじさんが畑を耕すようだ。 粉の撒き方の手本をおじさんがやったのを見て、これなら僕にも簡単に出来そうだと思ったが、実際にやってみると意外と難しい。 おじさんのように、撒いた粉が畑に均等に広がっていない。 おじさんは「これぐらいだったら、耕したら混ざるから大丈夫だけど、なるべく均等に撒いてくれ」と真顔で言われて少し怖かった。 少し緊張しながらも、粉を撒いていく。 しばらくすると、最初よりも良く成って来た気がする。でも、おじさんが撒いた時に比べると、全然ダメだった。 やっぱり何年も農家をやってないと、おじさんのように上手く出来ないのだろう。 『クエスト達成 10ポイント獲得』 『特殊クエスト 「畑に若い乙女の聖水を与えろ」 が発生しました』 ん?んんっ?なんだこれは? えっ?!どういうことだ? 若い乙女の聖水って、アレの事だろ? 今、僕は持っていない。アレを貰いに行けって事なのか? いやいやいや、それは無理だろ! あの時は、相手がふざけていたから僕の手にあったけど、今度は僕からって、無理だ!絶対に出来ない。 俺が出した物ではダメなのだろうか? 僕は乙女じゃないから、やっぱりダメだろうな。 諦めるしかないな、コレは。 畑仕事が終わり、家に帰る途中にエモナちゃんと偶然会った。 これはチャンスなのか?と少しだけ思ってしまう僕ってダメな男だな。 当然、レアアイテムなんて手に入れる事は無く、エモナちゃんに手を振って別れ、家に帰った。 それから数日が経った。 レアアイテムは、まだ手に入れてない。 クエストって、発生した当時に達成しないと失敗になるのだろうか? そもそも、クエストって何? あと、ずっと思っていたけど、達成した時に獲得するポイントとは? 僕にだけ見える文字って、本当に存在する物なのか? あれはいったい何なのだ?! やっぱり、アレは目の錯覚か?気にしちゃダメな物なのか? 全く意味が分からない。 無視した方が良いのかも知れない。 でも、見えちゃったら達成したくなる。 僕は今後、どうしたら良い?!誰か教えて! 嫌な事は、さっさと忘れてフウナちゃんの家に遊びに行こう。 同い年の女の子たちは、最近僕を避けるようになった気がする。 フウナちゃんも僕を見かけたら少しずつ離れて行く気がする。 しかし、フウナちゃんは、お姉さんが成人して別の町に行ってから寂しいみたいで、僕が家に遊びに行くと少し嫌な表情をするが部屋に入れてくれる。 昨日も遊びに来て、フウナちゃんの部屋で『マッサージ屋さん』の『ごっこ遊び』をした。 当然、僕がマッサージ師だ。 フウナちゃんに「胸が大きくなるマッサージ」だと言って服を脱がせる。それからパンツ姿になったフウナちゃんの上半身をしばらく触っていた。 去年の夏頃から膨らみ始めたフウナちゃんの胸は、僕のマッサージとは関係無く、順調に育っているみたいだ。 去年の秋にAAサイズだったのが、今はAサイズらしい。 僕は良く分からないけど、AAよりAの方が大きいの? 調子に乗ってフウナちゃんの太腿をマッサージしながらパンツを脱がそうとしたら、本当嫌だったのか、足の裏で蹴られて本気に怒られた。蹴られたお腹がまだ少し痛い。 身体を手で触るのは良いけど、パンツに触れるのはダメで、パンツを脱がしたら僕は殺されるらしい。 今日は、フウナちゃんが自分で脱いでくれないかな? 僕のマッサージ技術が、もっと上がればパンツも脱いでくれそうな気がする。 いや、ごっこ遊びで、それは無理だろう。 昨日と同じくフウナちゃんの部屋で、ごっこ遊びを始めたが、やっぱり僕は途中で調子に乗ってしまった。 最新のマッサージ技術だと言ってフウナちゃんの小さな胸をパクッと口に含んで軽く吸ったら、思いっきり両手で突き飛ばされた。 僕に食べられると思ったのかな? ちょっと気まずい雰囲気になったので、ごっこ遊びを終わらせようとしたら、フウナちゃんが僕を許してくれた。 それから、フウナちゃんに土下座でお願いしたら、「少しだけなら」と言って僕に吸わせくれた。 どうやら『少しだけ』とは、時間の話ではなかったみたいだ。先っぽだけを赤ちゃんのように吸わせてくれた。 吸いながら時々舐めたりもしたけど、フウナちゃんは怒っていない様子だった。 フウナちゃん、マジ天使かと思った。
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