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今日は、同い年の女の子の家に遊びに来ている。
女の子の部屋で『お医者さんごっこ』の遊び。ちょっとイケナイ遊びをしている気分。
でも、普通に『お遊び』なので何もおかしくない。
女の子の部屋の中で、僕は上着を脱いで上半身裸の姿で椅子に座っている。
ズボンを穿いているので何も問題は無い。勿論、中のパンツも穿いたままだ。
僕の正面には医者のつもりなのか、大人用の白い服を服の上に着ている女の子、エモナちゃんが椅子に座っていた。
エモナちゃんは、僕達と同い年の幼馴染で黒髪ロングの女の子。イタズラ好きなので、ちょっと困る。
医者役エモナちゃんの横に立っているのがフウナちゃん。
フウナちゃんは助手?いや、看護士のつもりだろう。
今日は、僕とエモナちゃん、フウナちゃんの3人で遊んでいる。
どうして僕が医者の役ではない?!
普通は男の子が医者の役をやるもんだろ?
?!
どうして僕は、そう思ったのだろう。
誰が医者の役をやってもいいのでは?
今日は僕が患者の役だけど、別の日に僕か、もう1人の女の子が医者の役をやってもいいと思う。
それなのに、何で僕が医者の役じゃないとダメだと思ったのか自分でも良く分からない。
エモナちゃんにイタズラされないかドキドキしながら診察されるのを待つ。
エモナちゃんは、ニヤリとして唇を舐めていた。
何か嫌な予感がして胸のドキドキが激しくなる。
エモナちゃんは、大人のように足を組んで椅子に座っているが、足を組むのは慣れていない様子で、ちょっと不自然な格好。足を組み直す時に手間取っていたのが可愛い。
膝まであるスカートによってエモナちゃんの細い太腿が見れないのが、ちょっと残念。
もっと丈の短いスカートを穿いていたら、今より少しは大人っぽく見えたのにな。
いや、ちゃんと足を組めてないから、やっぱりダメかな。
『クエスト 「隠された女神像を探せ」 が発生しました』
はい、何か出ました。だが、そんなの関係無い。
僕は上半身裸のまま、じっと椅子に座っているので、何かを探せと言われても無理。
それに、少しツリ目のエモナちゃんは目を細めて、ニヤニヤしながら僕の顔を見ている。エモナちゃんが何をするのか怖くて僕は動けない。
「患者のゆきのふくん。今日は、どこが悪いのですか?いや、答えなくても私が当てて見ましょう」
エモナちゃんは、手を組んだり指を伸ばしたりと色々な手の動きをしている。占いでもしているつもりなのだろうか?
いやいや、占ってどうする?診察するんじゃないのか?これで診察のつもりなのだろうか?
僕にはエモナちゃんが何をしているのか、サッパリ分からん。
僕はエモナちゃんに悪い部分があるのなら、それは頭じゃないのか?と思いながら見ていた。
10歳って、こんな感じだったかな?
何故か僕は数秒間だけ、自分が10歳じゃないような感覚がした。
あれ?おかしい。おかしいのは僕の頭の方なのか?
エモナちゃんの隣に立っているフウナちゃんの顔を見ると、困ったような表情でエモナちゃんを見ていた。
やっぱり、あれが正しい反応だよな。
「はい。わかりました。ゆきのふくんの悪い所は『目』です!邪な目で私を見ていたので間違いありません!」
エモナちゃんは俺の顔に指を差しながらハッキリと言った。
ヨコシマな目をしているって、何かの間違いでは?
僕はエモナちゃんが指を動かしている時に何をしているのか分からなかったので、ただ呆れながら見ていただけなのに。
今は『ごっこ遊び』をしているところなので、否定せずに医者役のエモナちゃんの言う通りにしよう。
「先生、僕の目は、どうしたら治るのでしょうか?」
「えっ?!えーっと、フウナちゃん、どうしたらいい?」
お前は医者の役じゃないのか?何も考えなしで言っていたようだ。
「んー、とりあえず目隠しをしてみたら?」とフウナちゃんが言う。
こっちも何も考えていない感じがする。
エモナちゃんは椅子から立ち上がり、僕の後ろ側に来た。
なんだかメチャクチャ不安なんだけど。
突然、僕の目の前が真っ暗になった。
これは、エモナちゃんの手?
「だぁーれだ!」と言って来そうな感じに成っている。しかし、誰も何も言わない。
ちょっと気まずい雰囲気がする。
僕の耳元付近から誰かの呼吸音が聞こえる。
何をしているのか見えない。誰が近くに居る?
ドキドキと自分の心臓の鼓動がハッキリと聞こえる。
「ゆきのふくんの目を魔法で治療中です」とエモナちゃんの声が耳元から聞こえた。
僕の耳にエモナちゃんの息が掛かって少しくすぐったい。
そうか、魔法で治療しているのか。
実際にはエモナちゃんは魔法が使えないけど、ごっこ遊びなので何でもありだ。
この世界には、治療魔法や攻撃魔法など色々な魔法がある。
子供の僕には使える魔法が無いけど、大人になって冒険者として活躍すれば、そのうち魔法が使えるようになるだろう。
「はい、治療は終わりました」
目を塞いでいた手を離したエモナちゃんが言う。
結局、エモナちゃんが何をしたかったのか僕は分からないまま、ごっこ遊びは終了した。
子供の遊びって、だいたいこんなもんだろうと納得する。
「それじゃあ、本当に、ゆきのふくんの目が治ったのか確認します」
そう言ってエモナちゃんは突然にフウナちゃんのスカートをブワッと勢い良く捲った。
フウナちゃんは慌ててワンピースのスカートを押さえるが、僕は一瞬の間だけどフウナちゃんのオヘソまで見ちゃっていた。
可愛いオヘソだ。
「きゃっ!ゆきのふくん、見た!?」
フウナちゃんが恥ずかしいそうにスカートの上から股間を押さえながら訊いてくる。
僕はフルフルと首を左右に振り、「見てない、何も見てない」と見てしまった事を誤魔化した。
でも、本当に見ていないのだ。フウナちゃんのパンツを僕は見えていなかった。
突然スカートが捲られて、オヘソが見えたからビックリしたせいだろう。うん、きっとそうだ。
怒ったフウナちゃんがエモナちゃんのスカートを捲り始めた。
普段おとなしいフウナちゃんを怒らせると怖いんだな。
更にエモナちゃんはパンツを下げられ、フウナちゃんにお尻ペンペンされていた。
女の子って、本当にアレが付いてないんだ。お尻の割れ目が前の方まで続いていた。その割れ目の間から何かピンク色の物がチラッと見えていたけど、あれは何だろう?
すごく気になる。
フウナちゃんから解放されたエモナちゃんは、真っ赤になって痛そうなお尻を擦っている。スカートは、まだ捲られたままだ。
僕の視線にエモナちゃんは気付いたようで、赤くなった左右のお尻を両手で隠すが、大事な部分が隠れてない。
僕は『自分とは違う部分』が気になっていたので、ついついガン見してしまった。
『クエスト達成 100ポイント獲得』
あれ?女神像は?やっぱり訳がわ分からない。
フウナちゃんが慌ててエモナちゃんのスカートを直し、僕をキッと睨む。普段は少し垂れ目のおっとりとした表情のフウナちゃんだが、今はまるで般若のように見えた。
フウナちゃん、その顔は怖いよ。
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