2.出会い

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 途端に、草間さんの顔から笑顔が消えてその両目から涙から流れた。 「ごめん、ごめんね。でも、抱きしめさせて。」  そう言って、草間さんが私を抱きしめた。 「ありがとう。君はいい子だ。」 「どういたしまして。」 「間違いなく、園田さんのお嬢さんだ。」 「はい。間違いないです。」  私を抱きしめたまま、草間さんが泣きながらクスリと笑う。 「大学、決まっているんだってね。」 「はい。」 「ここ、賃貸なんだってね。」 「はい。」 「進学は諦めて、就職しようと思ってる?」 「はい。」 「大学、行きなさい。学費も家も生活費も、私が用意するから。」  私はゆっくりと草間さんから体を離し、じっと彼を見上げた。 「はい?」 「園田(そのだ)真尋(まひろ)さん、僭越ながら、園田格司さんに代わって、私があなたの保護者になりましょう。」 「・・・はい?」 「『お父さん´(おとうさんダッシュ)』くらいにはなれると思うんだ。」 「ダッシュ・・・似ているもの?」 「劣るけれど、似ているもの。」
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