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それからは、草間さんがすべて進めてくれた。不動産関係の会社の社長さんで、ご自身でもオーナーを務める賃貸マンションをいくつか所有しており、そのなかの1室を私に提供してくれた。
新年度前にその部屋に移ることにしたけれど、父関係の手続き、私の卒業、入学の手続き、遺品の整理など、色々とバタバタしてしまい、私はその部屋に、引っ越し当日、初めて訪れた。
1Kだったけれど、小綺麗でセキュリティもしっかりしており、身寄りのない大学生の1人暮らしには贅沢すぎるくらいの部屋だった。
「草間さん・・・これから4年間の費用については、就職したら少しずつお返しするつもりです。なので、もう少し家賃が安いお部屋をお持ちではないですか?私の負債の軽減にご協力を。」
「そんなこと考えないで。君の保護者になると言ったでしょう?」
「おとぎの国の魔法使いみたいなこと言わないでください。世の中、結局は金ですよ。ちゃんと私からも徴収してください。猶予はいただきますが。」
叱りつけるように言うと、草間さんが吹き出した。
「君は面白いな。」
「格司の血でしょうか?」
「ぜひ継承者を守らないと。親衛隊長として。」
にっこりと微笑まれて、私はぶうっと頬を膨らませた。
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