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前が覚めると起き上がった。非常に目覚めの良い朝だった。
身体も軽い。早速、部屋にある箱から、必要な道具を出して装備すると、窓から遠くを眺める。
いい眺めだ。たまには、ここから景色を見ながら、時の流れを感じるのも、悪くないだろう。
なんて思ったりもした。”ある男”の悲鳴めいた声を聞くまでは。
「なんじゃこりゃー」
往年の名俳優の名台詞がきこえてくる。
おまえはいくつなんだ
「どうした?」
「外見てみろよ」
「外?」
叫んでいた岡崎和真の慌てた声が聞こえる。
「外?」
さっきから外は見てるが、特に何も無い。
「ドアの方見た?」
言われてから窓から反対側のドアを開けてみると、危うく落ちかけた。
「うぉっ、あぶね」
ドアの向こうにあったはずの足場が無くなっていた。勢いよく飛び出していたら、そのまま落下していた。
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