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「なんでバレたん」
「そこ掘り返すの?俺フラれてるけど」
「自業自得じゃん」
友里菜のガチトーンに、俺は流石にフォローに入れない。というか、入れられない。
「えっと、あおいに携帯見られまして…」
「「あぁー」」
俺と友里菜の声がハモる。よく聞く話だが、身近で起こるとは。
「でも、勝手に見るのは反則でしょ」
「証拠残しとくなよ」
「そうた?」
友里菜に呼ばれて、俺は言葉を慎む。
「とりあえず、この状況どうにかしよ。今日遊べないよ?」
そうだな、ともう一度箱の中を確認してみる。ピンポイントで、この状況を打破できる道具だけ抜き取られている。てか、いつの間に入られたんだ。
それぞれが今いる場所は空中にある。それぞれ少しづつ離れていて、合流することは難しい。
「落ちる?」
「この距離落ちたら死ぬぞ」
死んで復活しても、また今の場所に戻ってくるだけだ。意味が無い。
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