夢が消えてしまった日

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母の葬式を終えた私は結婚写真を写した彼の所へと向かった。 心にポカンと穴が空いた状態… 彼の顔を見ても喜びも何もない。 私は母が居なくなった無気力の状態から立ち直れず 体重が30kgまで落ちてしまっていた。 次の年 長男が産まれた。 出産二ヶ月後 私はまた体調を崩し二ヶ月近くの入院… 二年後 長女が産まれた。 二年後 私は舌骨周辺に腫瘍が出来て手術。2週間の入院… 自分自身が病気ばかりしてしまってナースの仕事すらできない。 子供達を支えていく事だけに専念しようと決めた。 宮崎にいる病弱な父を思うと放ってはおけず… 毎月仕送りだけはする。 子供達が小学校に入学するまでは半年に一度は実家に帰り二ヶ月間は家事をしてまた戻る。 元気な時はバタバタ動いてないと時間が勿体無い… 人生 振り返ると人一倍の経験をしたような気がする。 父に仕送りする為・生活する為 私はナースの仕事と夜中はパチンコ屋で働いた。 建築現場でも働いた。 行く限りは楽しくが一番! 手を抜かずに働いて お給料を受け取った時の気分はまた違うものだ。 体調悪くても我慢する癖は幾つになってもなおらず、入院や手術の繰り返し… きっと これが私の運命。 傷みを覚え 人の傷みを知る。 癒してあげる日がきたら幸せだなぁ… と思いながら 年月は過ぎていく。 父も私も痛い病気や怪我ばっかりの人生だ。 私が45歳の時に父は母の元に旅立った。 最期は交通事故だった。 私も父みたいに痛い思いをして最期を迎えるのだろうか…と不安になる
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