夢が消えてしまった日

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いつのまにか私は61歳になっていた。 孫が4人産まれたが 私は母の出来なかった事……そして私がしてもらいたかったできる限りの事をしてきたつもりでいる。 この歳になるまで 私も子供達に沢山の迷惑かけてきた。 それでも私を見捨てる事もなく 健康で過ごしてくれている。 神様に感謝です。 今・私は私自身 悔いが残らないよう輝いて最期まで生きていきたい。 アルバムを見ながら思う事 それは子供が大好きだった母が元気でいてくれたら どんなに楽しく過ごせただろう… きっと私はまだまだ入退院を繰り返しながら年老いていくのだろうと覚悟はしている。 生きてさえいれば楽しい事だって たくさんあるのだから 辛くても頑張るしかない。 それが私に与えられた試練 どんなに過去に戻りたくても戻れない。 会いたくても…探しても会えない人達…恋しくてたまらない。 宮崎に帰った時 2年間過ごした病院の近くを車で通ると あの時の楽しかった日々が恋しくなる 今更この歳になってナースの仕事なんて出来ないし 雇ってくれる病院は無いだろう… 勤めてもまた病気をして迷惑かけてしまうのではないかと不安になる。 何回も病院に勤めたけれど 上に立つ医者やナース皆んなが同じ方向をみている職場には宮崎を離れてから出会う事はなかった。 私自身 何度も入院したけれど 小2の時に夢見たようなナースには残念ながら出会う事もなかった。 今はいきなり大きな病院に行ったところで真剣に調べてはくれないし 小さなクリニックは真剣に診てくれても検査に限りもあり ダラダラと薬の処方をするだけ。 昔のように入院設備がある個人病院も数少なくなってきた。 患者は藁にもすがる想いで信頼して通っている。 私は医療体制というよりも医療精神を皆んなが… 一人一人の患者の気持ちになって診てあげて欲しいと願う 医者やナースの言葉に癒されるのだから… なんて理想を語ったところでキリがない
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