出会いと別れ

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出会いと別れ

それから2年の月日が過ぎた。 父も相変わらず怪我や病気の繰り返しだ。 私も元気で走り回ってるが すぐに体調を崩す毎日… 姉は私に何でも命令したり 他人に私の悪口を言い回る。 2人で遊んでる時は お腹を抱えて笑う事も多い。 他人から見たら いつも仲良い姉妹に見えてただろう。 けれど 何かワガママを言い出したら止まらなくなる。 私が誰にも愚痴らないと思っているから… 私は これ以上家族の関係を悪化させてはいけないと思い 母にも悩みを言う事はなくなった。 それでなくても姉は1番の厄介者 黙って我慢してればいいだけなんだから… 中学二年になった私の進路の事で担任と家族の話し合いの日 県立高校に合格する成績だからと 進める担任と父。 私の意志は変わる事はなかった。 そして 私は准看護学校に合格 第三希望まで住み込みで勤務する病院を記載して提出しなくてはならない。 私が手術してもらった病院か… それよりも 父の頭を治療していたあの手荒い病院にするか迷った。 悩んだ末 第一希望から第三希望全て 父の治療をした病院を書いた。 担任から呼び出され 書き直すように言われたが聞く耳持たず。 結局はその病院に行く事になった。 中学を卒業した春休みの間 病院の寮に荷物を運び出す日。 十五年間 暮らしたこの家を出て行く寂しさ 母と離れる寂しさ… それと同時に父や姉から解放される安堵感 母の涙 あんなに鬼のように怒ってた父の涙 私は苦労かけまいと この近道を選んだのに何故か胸が痛んだ
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