出会いと別れ

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先輩は自分自身が初めて寮に来た時の話をしてくれた。 皆んな15歳で親元を離れて寮に来た夜は何日も寂しくて泣いてたんよ。 でもね 病院の仕事も一から覚えたり 学校も今まで習ってきたのとは関係ない36教科 勉強せないかんから 泣いてる暇がなくなったんよ。  寂しかったり悩んだりした時は言うてね。 いつでも部屋に来ていいからねと… その先輩の言葉は重くて 優しく… その言葉どおり 翌朝 病院に行って先輩が言ってた意味は理解できた。 ひとつ年上から60歳位までの人達の前で自己紹介… 私はこの中で仕事をするんだ。 こんな幅広い年齢層の人達と共に生活するんだと考えただけで不安… いきなり怒る先輩もいた 親にしか怒られた事ないのに容赦なく。 何度 体が固まったまま動かなくなっただろうか… 整形外科だが救急医 毎日 何度も大怪我をした患者が運ばれてくる。 先輩達が走り回りながら処置してる。 看護の勉強もまだしてない私達学生に 指示してくるが 何を言われてるのかさっぱり分からない。 ただ 日々繰り返す中 学校での勉強とは違う現場でする事は体と頭で自然と覚えていった。
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