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仮面をつけずに生きてる人間なんて、いない。
毎日普通に生活しているだけでも、仮面をつける機会はたくさんある。
たとえば友達と話していて、ノリが悪いと思われたくないから、作り笑いの仮面をかぶる。
親に対して、いい子でいないといけないから、聞き分けがいい子の仮面をつける。
先生の前では、怒られたくないから、真面目な優等生の仮面をかぶる。
日常生活では色んな『仮面』が使いまわされていて、その中でも愛想笑いは特に、使い道が多いと思う。
知らない人と話すときは、どんなに嫌でも表情に出さないために。
つまらない笑い話を聞いても、周りに合わせて笑うために。
嫌われないように、愛想がないと思われないように、ひたすらに人目を気にして。
他人の言葉に、敏感になって。
仮面の下にある自分の顔が、自分でも時々分からない。
だけど誰にも愛されない自分の素顔なんて、別に分からなくてもいいって思ってた____それがきっと正解だ。
私のホントの顔なんて、誰に見せることもないって思ってた。
あの日までは、ずっと。
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