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初めて
何も知らない
柚那は翌日から学校に行くことになり、自己紹介をしたもののその学年やそのクラスには数ヶ月行ってすぐに春休みになってしまい寂しい気持ちでいた。そこでまだ小学校に上がっていない和真と遊ぶことがあった。
その理由としてはまだ学校に馴染めずにいないのもあるが、それ以外にも和真の家と柚那の家が隣同士で徒歩数秒で行けることもあるが正面からだけでなく、裏口からもトビラを開けば行ける。そういうこともあってよく和真と柚那ちゃんは遊んでいた。
遊ぶ時はテレビゲームをしたりマンガを読んだりとお互いの持っているカセットや電車をモチーフにしているマンガなどあるものが限られていた和真だった。
それくらい電車が好きな和真だが、柚那ちゃんはそこまで電車が好きか分からない。無理に電車を好きにさせようとか思っていない。自分の趣味よりも柚那ちゃんの趣味を知りたいし、もっと仲良くなりたいと勝手に思っていた。
かわいい顔にかわいい髪型、かわいいアニメ声にかわいいお洋服。マンガから飛び出してきたような柚那ちゃんが今、隣にいる。そして玄関を出てものの数秒でお互いの家に行き来出来ることに驚き。
行こうと思えばいつでも家に行けるし、いつでも会える。だけど何度会っても柚那ちゃんに会うと緊張する。直接かわいいとも言えずにいた。ずっと顔を見つめているのもいかない。
入学式になるまでに何度自分の家に柚那ちゃんに来てもらい、柚那ちゃんの家に行ったことか。お部屋はピンクが基調とされていてザ女の子の部屋だなって感じで毎回行くのが緊張する。
女の子を好きとかまだ分からない和真だが、もしこれを恋と呼んで好きって言うのならばきっと柚那ちゃんのことが好きなんだろう。でも、こんなかわいいお顔にアニメ声みたいな子にはかっこいい男の人といるのがマンガやテレビの流れ。
女の子の部屋に行くのも緊張するのにも関わらず隣には柚那ちゃんがいる。基本的には少女マンガや動物のゲームソフトやかわいいキャラクターのゲームソフトが並んでいる。
全てのゲームソフトを一緒にやって、全てのマンガを読み込めば話が合うんだろうけどさすがにそれは難しい。たとえ家が隣であっても。
柚那ちゃんが特に一緒にゲームしようと誘ってきてくれるのは動物たちと街を作るゲームがあって男の子でも女の子でも楽しめるゲームになっている。オリジナルキャラクターを作れれるのならば柚那ちゃんを作りたいな。
自分でも買おうかと思いつつも柚那ちゃんの家に行けばいつでも出来るからいいかな。そう思って買わずにいた和真であった。
まだ慣れてないのか何を話したらいいのか分からない和真。柚那ちゃんの顔を見る度に緊張をして言葉に詰まる時があり、普通に喋れる日が来るのかと考えていた。
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