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「そうですか。もしよければ、これからも足を運んでくださいね」
「あ、ありがとうございます。そうさせてもらいます」
カフェの店員としての社交辞令には聞こえなくて、穂高はやや前のめり気味になって返事をした。
許されるのならば、明日も来たいと思った。
「うちは基本的に年中無休でお店を開けていますので、いつでもお待ちしています」
そんなこと言われたら、本当に毎日通ってしまいそうだ。
夏海の笑顔には、そう思わせるだけの魅力があった。
「夏海さんは、明日もいらっしゃるんですか?」
反射的にこう聞いていた。
夏海がいない日に訪ねたくなかった。
「はい。私はほとんど毎日いますよ」
「毎日、ですか?」
それって労働基準法を違反しているんじゃないかと、穂高が気にしてもしょうがないことが頭をよぎったが、自営業ならば問題ないかと思い直す。
そんなことより、ここに来ればいつでも夏海に会えるとわかったことが嬉しかった。
「はい。私はこのお店が大好きなんです」
無垢な笑顔でこう言い放つ夏海に、穂高は言葉を失った。
そんなふうに思える仕事に出会いたいものだ。
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