2人が本棚に入れています
本棚に追加
ふと、目が覚めた。
けど、すごい違和感と、頭痛に襲われてる。
頭というか、目の奥がグルングルン回ってる感じ。
体の右側を下にして、左手で枕代わりにしてたけど。
そこは痛みはない。
「目、覚めたか?」
不意に頭の上から声が降ってきた。
だれ・・・?
「まだ本調子じゃないだろうが、少しばかりお前に用があってな。辛い所、声をかけてすまぬな」
すごい古めかしい言葉遣いに、違和感を覚えた。
一瞬、若い女の声だと思ったけど、そんな口調の知り合いはいない。
「私の名前は、龍姫(りゅうき)という。お前の、名前は・・・何だったかな?今度、調子が戻った時にでも教えてくれ。
ひとまず、お前を玄神子、と呼ぼうか」
フワッと、私の頭を撫でながら、その人は言う。
「此処は次元の狭間。イメージしやすかろうが、時間も時代も意味を成さない空間。異世界同士の間にある歪。
そう捉えてもらって構わん。次に、お前が目覚めるのは平安時代の平泉だ」
平泉?
岩手の?
「お前の住む場所にも、平泉はあろう?あれと似た場所だと捉えて良い。そして、お前が住む時代より約1000年近く昔だとも、捉えて良い。
要は、源平合戦が行われる前の平泉だ。1つ違うのは、魔法や四神を操る神子というものが存在し、更には白龍や黒龍を操る存在も、いる。
その四神の神子がお前だ」
え。
最初のコメントを投稿しよう!