7人が本棚に入れています
本棚に追加
ありえない出会い
お昼を食べながら、買い物の移動をしながら美容院までのタクシーの運転手さんの話で大盛り上がりをしていました。
義母も、
「あんなに一人でしゃべっているタクシーの人は初めてだった。」
と、驚いているし、私はとにかくドアを開けっぱなしで車を動かされたことに驚いていたので、夫は二人から散々タクシーの話を聞かされていました。
さて、時計を買った後、水で歯を洗う歯ブラシが欲しいという事で、電気屋さんの入っているお店へ移動。
母のお買い物も全部終わって、家に戻ることになりました。
母の押し車は結構大きくて、バスでも帰れるのですが、バスに乗ると車いすの場所に固定しないと他の人が身動きできない程だったし、バス停からまた家まで歩くのも大変。ということで、T駅から家までタクシーに乗ることにしました。
夫はT駅からタクシーに乗ったことがなかったので、私がタクシー乗り場まで先導して移動していきました。
タクシー乗り場は昼間という事もあり、誰も待っていなかったので先頭のタクシーに3人で向かった時、
『ん?見覚えのある運転手さんだな。』
と一瞬思いました。
でも、さっきはN駅方面に向かう為にGoで呼んだし、ここはT駅だし。時間も大分立っているからまさかかち合うなんてことないよね。と思いながら。
義母の押している押し車を見ると、タクシーの運転手さんは素早く降りてバックドアから積んでくれました。うん。違う人かな。と思いました。
私は義母が一番奥だと降りるのが大変なので、一番最初に乗り込んで運転手さんの名前を念のため確認しようと思い助手席の前に眼をやりました。
タクシーの助手席前にあるネームプレートの名前と写真が
『また会えたね。』
と、私に微笑んでいました。
『うわっ。美容院に行った時の運転手さん?』
と、ひえ~と思っていると、いく時に乗っていなかった夫に向かって
運転手「私、すぐわかりましたね。旦那さん見覚えあったね。」
運転手「おばあちゃん、髪かわいくなったね。」
と、言ったきり、家に着くまで一切しゃべりませんでした。
私と義母は何でしゃべらないんだろうと、ずっと思いながら家に着きました。
降りてすぐに義母と私で
「男の人が乗るとあんなに静かになるの?」
と、驚きの声を夫にぶつけました。もちろん夫にそんなことわかるはずもありませんけれど。
一日の間にあんな強烈な運転手さんに二度も当たるなんて。
こんな偶然もあるんだなぁという驚きと、夫が乗っている時と載っていない時の運転手さん様子の変わりっぷりの驚きと。
あまり会いたくないと思っているとまた会ってしまうものなのでしょうか?
そんな不思議な一日でした。
最初のコメントを投稿しよう!