その地は「道」となった

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俺は蝦夷地に幾度も渡り、その都度、たくさんの記録を江戸に持ち帰った。 蝦夷地の探検では、道なき道を行くことも多い。 俺は、先住民である「カイ」たちに何度も助けられた。 川が増水して渡れなくなった時、わざわざ丸太を川に架けてくれた。 そして、丸太を渡る時、俺が落ちないようにとカイたちは手をつなぎ、人の鎖を作ってくれた。 断崖絶壁を登ったり降りたりする時も、道案内のために同行してくれたカイたちが何度も助けてくれた。 カイたちはとても優しかった。 しかし、カイたちとの交流を深めるうちに、知りたくなかった現実を知ることとなった。 松前藩による搾取である。
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