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先住民たちは、文字を持たなかった。
なので、発音を聞き取ってそれを記録していった。
それぞれの言葉には意味があるので、それを元に地名を和語に変えてみる試みもした。
調査の途中で、広い原野へとたどり着いた。
先住民たちは、この地を「サツポロペツ」と呼んでいた。
「ペツ」の意味はすぐ分かった。「川」である。
川は生活に必要なものだ。
川の近くには集落が形成されることが多い。
「サツポロペツ」の意味は「大きな乾いた川」であることが分かった。
なるほど、その名の通りこの地は平らであり、水のない川のようであった。
では、この地の和名はどうしようか……
このように、行く先々で地名を考えてみたのであるが、結局のところ、先住民たちが呼んでいる名で呼ぶのが一番自然であるように思えた。
「サツポロペツ」か……
では、この地の名前は「札幌」にしよう!
こうして、俺は蝦夷地を調査し、地名を次々に記録していった。
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