【3章】大人になったクソ餓鬼

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細長いテーブルに米やおかず、スープなどが所狭しと並ぶ。 小学生低学年から高学年、さっきまでミット打ちをしていた数人も食卓に座った。 ユウスケはみんなの顔をぐるりと見回した。 「よし、今日はテンシン」 テンシンと呼ばれた金髪坊主の少年は手を合わせた。 「それでは手を合わせて、いただきまーす!」 『いただきます』 すると子供達はすごい勢いで食事を口に運んだ。 「今日はいい肉入れてるからみんなどんどん食えよ」 シュンもおかずを口に運んだ。 「!?!?!?」 衝撃の美味さだった。 「おま‥こんな美味いもん無料で出してんの!?高級街中華じゃねーかよ!」 シュンはユウスケの作る料理に感動した。 「いや、お前らは金払えよ」 ユウスケは少しだけ笑った。 「払う払う、全然金置いて行くわ」 シュンは嬉しそうに言った。 「昔の俺からじゃ考えられねーかもしんないけどさ、俺は今の生活結構気に入ってんだ。一人で育ててくれたかーちゃんももう死んで、身内もいねーし、俺の若い頃にはこの辺なんてロクな大人いなかったし、今の若い奴らが昔の俺らみたいにならないよう、誰かが受け皿になってやんなきゃって思ってさ」 シュンとサトルはユウスケの話に真剣に耳を傾けた。
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