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『どうも、担当のナカタと申します。山田さんでよろしかったですか?』
少し低めの声のナカタと名乗る男が挨拶をしてきた。
「あ、どうも、山田です」
『今回は運びの案件ご希望ということで宜しかったですか?』
「はい」
ナカタは慣れた口調で続ける。
『山田さんはこう言ったお仕事ってやったことありますか?』
「そうですねぇ、結構昔なんですけど叩きとかはやったことあるんですけど‥」
シュンは笑いを堪えながら嘘のような本当のことを言った。
『おお、経験者の方でしたか、ウチは叩きの案件もあるんで運びで実績作ってもらったらそっちもアリですので』
「そうなんですね、でも僕はとりあえず運びでお願いしたいです」
『そうしたら運びの内容をご説明しますね』
「はい、お願いします」
『その日その日で中身は違うんですけど、基本的に指定のコインロッカーのブツを運んで頂いて、1件終わる都度、20万の報酬をお渡ししてます。稼働が激しい日だと5件とかある日もあるんで、そうしましたら日当100万とかも稼げますよ』
そんな甘い話あるわけねーだろと、アホみたいな顔をしてシュンは話を聞いていた。
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