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「赤音はすごいよね……夢を持ってて……ちゃんと、夢を叶えられて……」
「……なんで、なんで……」
ストーカーの声が、聞き慣れたあの人の声に、似てる。というか……同じだ。
「帰りも台本読んで……練習して…………でも……」
「……どうしてこんなことするの……!?」
私は思いっきり後ろを向いた。キャップの下から覗く顔…………理央ちゃんだった。
「どうしてストーカーなんてするの!?」
立ち止まって聞く。理央ちゃんはポケットに両手を突っ込んでいる。
「赤音は……みんなから愛されてるよね」
「……だから何」
「赤音も、ファンのみんなを愛してるよね?」
「……もちろん」
「でも……あたしのことを忘れてないよね?」
理央ちゃんのこと……?
「赤音は可愛い。昔からそう。だから、他の女子から嫌味を言われたり、嫉妬されたり……そんなこともあった。でも、どんなときでも、あたしは赤音を守ってきた」
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