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次の瞬間、鈍い音がした。理央ちゃんはばたりと倒れた。
「えっ……?」
「赤音さん! 大丈夫ですか!?」
えっ、佐竹さん!? それに……警察官の人たち!?
「怪我してませんか!? 大丈夫ですか!?」
「だっ大丈夫です! ていうか、これは……?」
「……心配になって、警察に連絡したんです。間一髪でしたね」
もう一度倒れた理央ちゃんの方を見ると、警察官が押さえていた。左に道がある。どうも、警察官がそこの道から飛び出して、理央ちゃんを気絶させたらしい。
「警察には、今回のことは公表しないでとお願いしました。幸い……なのか、人がいないので、目撃者もありませんが……」
佐竹さんがじっと私を見てくる。
「いや、ちゃんと商店街通りましたよ!!」
「抜けて結局人通りが少ないところに来てるじゃないですか。人に助けを求めろと言いましたよね?」
「うっ……すいません……」
そういえばそうだった……。そう私がしょげてると、佐竹さんはため息をついて「まあ、無事なら結果オーライですかね」と呟いた。
「それにしても、まさか赤音さんのご友人がストーカーだったとは……」
佐竹さんは気の毒そうに理央ちゃんを見る。
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