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お仕事について
今日はお仕事の流れを書いていきたいと思います。
他の職種の仕事の事って、きっと未知だと思うので。
私は専業で作家をしているので、基本的に365日何時に起きても大丈夫で、いつ外出してもいい感じです。
それだけとりあげると「いいな」と思われがちなのですが、黙っていると出勤というものがないので、引きこもりになり運動不足になります。
なので自己管理ができないと、どんどん体調崩しがちになってしまうと思います。
あと、私は切羽詰まると徹夜して夜型になり、無理して追い上げて原稿をやる癖がついているので、なんだか早死にしそうだな……という予感があります。
こまめに病院に行っているとはいえ、体調管理ができているとは言えないので……。
そんな私を見かねたのか、友達が先日ジムの入会を誘ってくれて、とりあえず水着を買いました。
中学生頃ぶりの水着です。もうワンピースタイプなんて着られないので、上は半袖、下はスパッツみたいなあのタイプです。
今月の頭に体験しに行ったのですが、そのあと原稿に追われていて、来週は立て続けに外出予定があり、月末に行けたらな……という感じです。
なるべく、最低でも週一はプール行けたらいいのですが。頑張ります。
その他にも、フリーランスと言えば……な確定申告もありまして。
帳簿づけは何か買い物をしたら、なるべくその日のうちにつけて溜め込まない事をお勧めします。二月、三月に地獄を見るので。
自分でできるうちは税理士さんに頼む事はないと思いますが、税理士さんにお願いする金額が痛くなくなった頃に、帳簿をつける時間が惜しくて、そんな時間があるなら仕事をしたい、と思うぐらい忙しくなったら頼むといいんじゃないかなと思います。
大まかにですが、確定申告のみお願いすると10万ぐらいで、月々のレシートを集めて送るだけ、あとは丸投げ……となると、20万、30万はかかると思います。
あとは開業届をして青色申告をすると、お住まいの商工会議所からお知らせがくると思うので、記帳指導などに通って基本的な帳簿ソフトの扱い方を教えてもらうのがいいと思います。
私はやよいの青色申告を使っています。e-taxもやよいの中に連携されているので、あとはマイナンバーさえ登録していれば比較的簡単にできます。
(郵送だと青色申告では55万控除、e-taxでやると65万控除になります)
商工会議所は本当に良いところで、基本的に無料で色んな相談に乗ってくれます。
税理士さんにも無料で相談できるので(その分スケジュール詰め詰めなので、予定表が送られて来たらすぐ連絡しないとですが)不安な事があったら相談しやすいと思います。
うちの地域の商工会議所の税理士さんだけかもですが、記帳指導を受けるとなると、一年に最低三回は通わないとなりません。
その他は、確定申告の時期が近づいてくると、商工会議所から封書がきて、二月、三月のこの日に税理士さんがいるので、仕上げの確認をしてくれますよ、というのもあります。
それは確定申告時期に行けばいいだけで、その前に書いてある一年のうちに最低三回のとは別物です。
税務調査が怖いという話をよく聞きますし、私も怖いのですが、お知り合いの整体師さんいわく(患者さんに税務関係の方がいる)、システムで見ていて、収入がピコンッと急に跳ね上がった人を自動的に吸い上げてターゲットを絞る……という話もありますし、私がいつも見ていただいている税理士さんいわく、「税務署は税金をガッポリとれる人からしかとらない。少しぐらい稼いでいる人のところに行っても、ほぼとれない(だから安心していいよ)」という話でした(笑)。
……まぁ、頑張って稼いで沢山納税できるように……頑張ります。
そういう、健康面、お金面の事を自分でしないと……というのが根っこにありまして。
あとは商業本ができるまでの大まかな流れを紹介したいと思います。
ネタを出します。
最初のうちは「○○が××な話」程度のネタを数個出して、「じゃあB案でお願いします」となったらプロット(全体のおおまかな流れ)を書いて、さらに箱書きを書いていました。
箱書きというのは、以下のような感じです。
==========
■序章
勇者の村が焼かれた。魔王の夫婦げんかのとばっちり。絶対復讐してやると誓って、勇者は村を出る。
■第一章
最初に訪れた街は……
■第○章……
■終章
==========
こんな感じで、ストーリーの大まかな流れをさらに詳細に書いて章立てしたものを箱書きと言います。
近年では、私はネタ出しの段階で箱書きを2、3本書いて提出しています。没案になったものは担当さまの感想を聞いて改善案を生かして、別に使ったりなど。
文章書きには二通りいて、プロット通りに書くタイプと、思いついたままグングン進めていくタイプがいるそうです。
やりやすい方法でやればいいと思うので、どちらがいい、悪いではないです。
自分としては、几帳面A型なのもあり、設計図をきちんと作っておいたほうがやりやすいなと感じています。
あとは物語の中に入れたいイベントなどを忘れないためにも、先に出しておいたほうがいいと思いますし、ソフトで文字数を見つつ今全体のどこまで進んでいるかなども確認しやすいと思います。
何より、お仕事ですので企画書的な意味あいもあり、自分がどんな商品を書こうとしているのか、担当さまにきちんとお見せできるほうが望ましいかな、なども。
編集部さまとしても、完成形が見えないものを「書いてください!」とドンと構えていられないと思うので……。
「やっぱり違った」で直していたら時間がかかりますし、締め切りに間に合わなくなります。そういう意味で、私は箱書きはあったほうがいい派です。
商業だと一作完結が多く、決まったページ数、文字数の中で起承転結やら三幕なんたらやらで、盛り上げて綺麗なオチをつけないとなりません。
ストーリー構造について調べると色々ナントカ曲線とかが出てきますが、自分の場合、筆記体のVの尻尾を上げた感じをイメージして作っています。多少アレンジもありますが。
最初に印象的なシーンを持ってきて(某先生いわく、一番書きたいシーンを冒頭に持ってきて、あとは苦しくても続けていくなども)ガツンと興味を奪って、第一章は軽く世界観の説明をしつつ物語を続けていき、第四章あたりでちょっと小さめのイベント、あとは五、六、七(長い時は八も)と数字が膨らむにつれて盛り上げていって、終章でハッピーエンド……という作り方をしています。
とにかく冒頭が大切なのは確かで、電子書籍で試し読みとして公開されるのも冒頭部分が多いと思いますし、コンテストなどでも下読みの方が最初の5ページぐらいで判断するとも言われています。
なので最初に興味を奪って、「先が気になる」と思わせる作り方は大事かなと思っています。
作家さんによっては、もっと章立てが少ない方も、多い方もいるので、これは私なりのやり方なのですが。
基本的に一作完結の作品でのやり方なので、全年齢ライトノベルみたいに何巻もシリーズが出るものについては、ちょっと分かりません。
商業から脱線しますが、web小説では『部長と私』で実験的に試してみてエブリスタさんで結果が出たのが、一話の終わりに必ず続きが気になる引きを作るようにする事です。
40字×34行で書いて2枚を基本的に1話にしているのですが、2枚目の終わりにはなんらかの盛り上がり、引きを作るようにしています。
脱線したので元に戻して……。
箱書きを提出しておかしなところがないかのチェックをしていただいたあと、初稿にとりかかります。
とにかく書く。設定の祖語が生まれたなどの気になるところができたら、メモしておいて、とにかく一番は最後まで書いて完結させます。
何回も前に戻ってこちょこちょ細かくこだわって直していたら、時間がなくなります。まず完結。
読み直す時に設定がズレたところなどを徹底的に合わせて、伏線がちゃんと回収されているかも確認していきます。
人物の関わりとか設定のあれこれとか、自分の中では枝葉のイメージです。
一本の大きな通りから細い線が出てあちこちでまとまって、最終的に一本の太い線になってゴール……みたいな。
初稿を提出したあと、他の事をしながら担当さまのチェックバックを待ちます。
チェックバックが届いたら、赤文字を見て適宜自分で判断し、直したり直さなかったり。
初稿を書いたあとは無敵状態になって、穴に目がいかないのですが、担当さまは冷静にその穴を突っ込んでくださいます。
そうやってミスを直しつつ、赤文字で「自分の言いたいことが伝わってなくて、見当外れの指摘をされてるな」と思ったら、そもそも地の文章の説明が足りないので、そこを直しつつ、説明のコメントを入れます。
それで、ちゃんと直せているかをまた確認していただきます。
それを提出して、またチェックバックがあり、さらに提出して……と、大体三回ぐらい直して最終校になる感じです。
そうなると、本文のほうはお仕事終わりです。
場合によってあとがきやカバー袖のコメントなどを求められる事もあります。
イラストについては、初稿を提出するタイミングあたりでイメージするキャラの画像資料を集め、目の色や髪の色、社会的立場や性格、体格や顔立ち等々をまとめた文章(またはエクセルデータ)と一緒に提出します。
そのあとイラストレーターさまのスケジュールでラフをいただき、本文との齟齬(髪色や目の色、ドレスの色味、挿絵だとキーアイテムがちゃんと描かれているかなど)をチェックしたあと、清書になっていきます。
そのあとは出版社さまに丸投げになり、世に出すために整えられていきます。
発売日が近づくと先にストアさまに書影が出ている事があるのですが、基本的に情報解禁日になって公式さまのアナウンスがあるまでは、お口チャックです。
こんな感じです。
何かの参考になれば。
2024年7月20日(土)
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